昔話

そう言えば、中学生の時の国語の先生に、授業前に必ず一つ授業と関係のない話をしてくれる人がいました。多かったのは怪談話。怖い話しは好きだったので楽しみでした。
ある日、よく覚えていないのですが、自殺の仕方に関する話しをされました(今だったら大問題かもしれないですね)。どんな方法が確実で比較的楽かという話しで、結局切る時に一瞬思い切ることができれば、手首を切るのが一番だという結論だったような気がします。切る時には怖いし痛いけど、血が抜けていくと気持ち良くなってくるんだとか……。もちろん、その先生が経験した話しではあり得ないし、本当かどうかなんてわかりはしませんが、当時はなるほどと思いました。その頃、常に死にたいと思っていた私は、その話しを頼りに取り敢えず試してみました。
結局、深く切る勇気がなくて、ちょっと多めに血が出ただけで今も生きているわけですが、今でもその話しは本当なんだろうかという思いに耽ることがあります。
あの先生、まだ若かったので今でも教師を続けているかもしれませんが、あの頃のように授業と関係のない話しをしたり、ましてや自殺の方法なんて、今ではもう絶対に無理なんでしょうね。